内容紹介
カントに発するドイツ観念哲学の完成者といわれるヘーゲルは,「存在するものを把握することが哲学の課題であり,けだし存在するものは理性である」とし,世界のいかなるところ,いたるところの歴史に一つの理性的法則が貫いていることを信じ,「世界的精神」と名づけ,あらゆる存在の根本の働きをするものとした。
目次(内容と構成)
ヘーゲルについて――世界が大きく変わろうとしているときの哲学
Ⅰ 若い日の体験と思想――自由・愛・運命の探求――
幼・少年時代のこと――非凡と凡庸――
立ち連れのドイツ
ヴュルテンベルクの事情
革命の時代の大学生活――チュービンゲン時代――
若い日の遍歴と思索――ベルンおよびフランクフルト時代――
Ⅱ 哲学者としての道――苦悩と栄光――
イエナでのヘーゲル――ナポレオンと不朽の名誉――
わが道―四十にして惑わず――ニュルンベルク時代――
ハイデルベルク大学でのヘーゲル――哲学体系の完成――
ベルリン大学でのヘーゲル――栄光の晩年――
Ⅲ ヘーゲルと現代思想
後生への影響
あとがき
年譜
参考文献
さくいん