一般書籍

歴史総合の授業と評価
高校歴史教育コトハジメ

著者・編者 金子勇太 /梨子田 喬 /皆川 雅樹
判型 A5判
ページ数 416ページ
定価(税込) 2,750円
ISBNコード 978-4-389-22606-0
発行年月日 2023/10/30

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内容紹介

■高校「歴史総合」担当の先生必見の教育書が発刊!
■本書は,新科目「歴史総合」の初年度を経験し,1年間取り組んだ現場教師のリアルな「歴史総合」
 の初年度奮闘記です。
■それぞれの授業実践と評価のあり方を検証するだけでなく,「歴史総合」とは何か,「歴史総合」を
 通じて身につける力≒評価とは何かについても検討・追及していきます。
■入試科目としての「歴史総合」の観点や,「歴史総合」教科書への言及などをまとめた【コラム】,
 「地理総合」「公共」といった科目の立場に加え,理科や数学といった全く異なった立場からの提言を
 まとめた【フォーカス】など,バラエティに富んだ内容です!!

執筆者一覧
(執筆順,2023年10月現在)

金子 勇太 (青森県立青森高等学校)
若松 大輔 (弘前大学大学院教育学研究科 助教)
宮﨑 亮太 (関西大学中等部・高等部)
坂田 匡史 (東京都立小山台高等学校)
野々山 新 (愛知県立大府高等学校)
溝上 貴稔 (長崎県立大村高等学校)
矢景 裕子 (神戸大学附属中等教育学校)
山崎 大輔 (巣鴨中学校・高等学校)
神部 健 (三浦学苑高等学校)
吉川 牧人 (静岡サレジオ高等学校)
多々良 穣 (東北学院榴ケ岡高等学校)
寺坂 悠平 (長崎県立対馬高等学校)
土居 亜貴子 (兵庫県立御影高等学校)
佐藤 克彦 (千葉県立津田沼高等学校)
林 裕文 (福島県立ふたば未来学園中学校・高等学校)
福崎 泰規 (福岡県立修猷館高等学校)
山田 繁 (福井県立鯖江高等学校)
梨子田 喬 (西大和学園中学・高等学校)
皆川 雅樹 (産業能率大学経営学部 准教授)

COLUMN
加藤 公明 (国士舘大学 客員教授)
小川 幸司 (長野県伊那弥生ケ丘高等学校)
廣川 和花 (専修大学文学部歴史学科 教授)
北村 厚 (神戸学院大学人文学部 准教授)
塚原 哲也 (駿台予備学校日本史科講師)
穂積 暁 (独立行政法人大学入試センター 試験問題調査官(世界史担当))
前川 修一 (福岡県立ありあけ新世高等学校・定時制課程)

FOCUS
玉井 慎也 (北海道教育大学釧路校 講師)
石田 智敬 (神戸大学大学院人間発達環境学研究科 特命助教)
鈴木 映司 (静岡県立沼津東高等学校)
宮崎 三喜男 (東京都立田園調布高等学校)
渡邉 久暢 (福井県教育庁 高校教育課 参事(高校改革))
酒井 淳平 (立命館宇治中学校・高等学校)
溝上 広樹 (熊本県立熊本北高等学校)

目次(内容と構成)

● 〈歴史総合〉とは何か ― 歴史総合元年を終えて―
● 評価の時代を生きるための航海図
  Column 〈歴史総合〉の授業づくりについて
  Column 苦役への道は歴史教科書の善意によってしきつめられている
  
歴史総合の授業実践と評価
  
大項目A 歴史の扉
● 〈歴史総合〉の1年間をどのように始めるか
  ― 「歴史の扉-歴史の特質と資料」の授業と評価を事例として ―
● 「歴史総合っておもろいやん」と言われるために
Column 歴史の学びは,本当に「問いからはじまる」のか?
Column 〈歴史総合〉について思うこと

  
大項目B 近代化と私たち
● 〈歴史総合〉における「主体的な学び」
  ―ICEモデルのアプローチを使って ―
● 〈歴史総合〉で教師はいかに内容を焦点化するか
  ― 単元「工業化の進展は私たちの生活を豊かに
    したんじゃなかったの?」を事例に ―
● 「楽力向上」を目指した〈歴史総合〉の実践
● つくられる「私たち」― 歌うことから「私たち」を問い直す ―
● 世界史・日本史分担型〈歴史総合〉初年度
  ― 日本史分野担当の取り組み ―
Column 入試科目としての〈歴史総合〉に思うこと
Column 「令和7年度大学入学共通テストの試作問題等」から
     言えること

  
大項目C 国際秩序の変化や大衆化と私たち
● 具体において異なるテーマを
  抽象化によって共通点を導き出すプロセスを学ぶ
● 〈歴史総合〉から身に付ける学習者のエージェンシー
  ― 第一次世界大戦の事例を中心に ―
● 生徒が主体になって思考力・表現力を身につける授業デザイン
● 「対話」の〈歴史総合〉
● 平和な未来を目指して ― つながりを学ぶ〈歴史総合〉―
Focus 〈歴史総合〉と評価
 Focus ―「ラーニング・プログレッション」の定義と事例に着目して ―
Focus 発散的課題の学習評価
― 複雑なパフォーマンスの質を判断するということ ―

  
大項目D グローバル化と私たち
● 生徒の「資料を活用する能力」をいかに育成するのか
● 「グローカル・ヒストリー」として福島をとらえ直す
  ―〈歴史総合〉と探究学習の往還関係を生み出す
     カリキュラム・デザインをめざして ―
● 「現代的な諸課題の形成と展望」を通したエージェンシーの育成
  ―「1年間の成果を中学生に発信しよう!」実践を事例に ―
● 教員間の対話と〈歴史総合〉の授業づくりについて
Focus 初年度の実践,評価の観点も含めて,
   見つめておきたいポイント
     ― 地理教師から見た〈歴史総合〉への期待 ―
Focus 〈歴史総合〉と〈公共〉では,何を評価すべきだろうか
Focus 国語科における観点別評価
Focus 評価について思うこと ― 一数学教員のつぶやき ―
Focus 社会を多面的に理解するための理科と評価

● 評価をかえて“学びの意識改革”を
Column 「評価」とは何か ― 杉村春子さんのこと ―
● これからの〈歴史総合〉の話をしよう
  ― 学びの「主体」としての教員,「自分事化」の先にあるもの ―