内容紹介
唯一絶対の神エホバを信仰するユダヤ教は,砂漠に生きる荒々しい宗教であった。その中にあって神の子イエスは,苦悩と貧困と無知を救うために愛の信仰を説き,救世主(メシア)となった。そして「汝の敵をも愛せ」という徹底した隣人愛,この愛と人間平等の思想が,ユダヤ教の一派に過ぎなかったキリスト教を世界の宗教にした。
目次(内容と構成)
イエスについて
Ⅰ イエスの時代を中心とするユダヤ民族の歴史
イエス当時のパレスチナ
ユダヤ民族の歴史
ローマのパレスチナ支配
ユダヤ戦争とその後・むすび
Ⅱ 研究史・研究の方法
研究の歴史
伝承の性質
「イエス」叙述の方法―どこにピントを合わせるか―
奇蹟と奇蹟物語
Ⅲ イエスの生涯と思想
A イエスの生い立ち
B イエスの思想
愛
人生
律法
神の支配
Ⅳ イエスの死・復活と原始キリスト教の成立
史的イエスから宣教のキリストへ
参考文献
さくいん