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新刊

GEOペディアシリーズ

最新 生物の絶滅と進化の謎に迫る

著者・編者 小林武彦 (監修)
判型 B5
ページ数 168ページ
定価(税込) 3,080円
ISBNコード 978-4-389-50149-5
発行年月日 2023/07/20

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内容紹介

■地球で生きる生命体は,およそ46億5000万年前に原始地球が出現して以来,長い時間をかけて誕生し,進化してきた。それを可能にしたのは,
地球生命体の多様性だった。多様性があったからこそ,環境の激変を乗り越えられる生命体が存在し,地球は「生命の星」であり続けることができた。
■生命とはデジタル情報であり,進化とはプログラムである。生命の進化に目的や戦略があったわけではない。進化は偶然の産物だったのだ!

目次(内容と構成)

はじめに
Chapter 1 生命って何だ⁉
■生物の定義
・生物を構成する基本単位は「細胞」であり、細胞内では代謝が行われる
・細胞は自己複製能力を持つ
■進化のプログラム~運のいいものが生き残る!
・「強いものが生き残る」というのは幻想だ
・あっさり姿を消した巨大トンボ
・巨大隕石落下で人類の祖先は繁栄の糸口をつかんだ
・ウナギが遠くの深海で産卵するのも“進化による選択”
■地球上に生息している生物種と数
・推定される地球の生物種は870万種
・目に見えない微生物の世界も広大だ
■生物と無生物の境界線
・生物と無生物のあいまいな境界線
・巨大ウイルスの発見
・巨大細菌の謎
【COLUMN】 地球生命の進化の歴史
Chapter 2 生命の始まり
■生命の材料は宇宙からも来た
・原始地球に降り注いだ隕石
・なぜ地球だけに生命が誕生したのか
【COLUMN】 地球以外にもある生命存在の可能性
■生命史の最初の一歩「RNAワールド」
・RNAとは何か
・塩基には相性がある
・数えきれないトライ&エラーが進化を生んだ
・袋に入ったRNA
・リボソームとDNAの登場
【COLUMN】 遺伝子からタンパク質へ~遺伝情報を実行する「セントラルドグマ」
・遺伝子とは「タンパク質の設計図」である
・進化は止まらない
■タンパク質の合成工場「リボソーム」
・ヒトのタンパク質は20種類のアミノ酸でできている
・タンパク質合成に大きな役割を担うRNA
・重要なRNAのはたらき
・リボソームにおけるタンパク質合成のメカニズム
■DNAは遺伝子の本体――紙と設計図の関係
・メンデルの法則
・疑問符がつけられた自然発生説
・核酸の発見と細胞説
・メンデルの法則の再発見と遺伝子地図
【COLUMN】 モーガンは「三点交雑」で染色体上の遺伝子の位置を推定した
■DNAの二重らせん構造の発見とヒトゲノム全解読
・DNAのらせん構造の発見
・ゲノムとは何か
・見直される進化論
■ミトコンドリアは共生体
・ミトコンドリアはエネルギー生産工場
・ATPをつくる3つのプロセス
・独立した存在だったミトコンドリア
【COLUMN】 われわれの中の単細胞「卵と精子」
Chapter 3 絶滅と進化
■ダーウィンの進化論
■フィンチの遺伝子
■種とは何か
■大量絶滅が教える生物の「絶滅=死」の意味
■第1回目 オルドビス紀末の大量絶滅
【COLUMN】 カンブリア紀の奇妙な生き物たち
■第2回目 デボン紀後期の大量絶滅
■第3回目 ペルム紀末の大量絶滅
■第4回目 三畳紀末の大量絶滅
■第5回目 白亜紀末の大量絶滅
【COLUMN】 空にも進出した主竜類の子孫
■なぜ恐竜は絶滅し、哺乳類は生き残ったのか
・大きかった体の大きさの違い
・昼行性が生んだメリット
■恐竜は鳥類として生き残った!
・「恐竜→鳥類」を裏づける羽毛恐竜
■進化は「運のいいもの」が生き残った結果
・巨大隕石が人類を誕生させた⁉
・賢いサルの出現
【COLUMN】 日本発の恐竜たち
Chapter 4 なぜ、生物は生き残れたのか?
■「食うか食われるか」の世界
・植物は生産者、動物は消費者
・生き物の死はムダにはならない
■宿主との「運命共同体」を選択した細菌(バクテリア)
・単細胞が劇的な進化を遂げた理由
■酸素は生物には有害な物質だった!
・必要だったミトコンドリアとの共生
・真核生物の誕生
■共生する「腸内細菌」たち
・生存に欠かせない腸内細菌叢
・細菌は征服すべき敵ではなかった!
■寄生するという選択
・他の生き物へ寄生する「寄生虫」
・奥深い寄生の形態
■新たな生存環境を求めて①
・腎臓と骨を生み出し、川に適応した魚たち
■新たな生存環境を求めて②
・劣勢の魚による偉大な一歩
■新たな生存環境を求めて③
・資源の乏しい深海に生息する
■新たな生存環境を求めて④
・クジラの先祖はカバだった!
・マッコウクジラは最長で90分潜水できる!
・イルカとクジラの違いとは?
【COLUMN】 歌うクジラと海のカナリア
■小卵多産戦略で生き残る
■イワシが群れる理由とは?
■擬態して生き残る
・擬態には様々な種類がある
【COLUMN】 擬態の達人
■毒を持って生き残る
・餌から毒を生成する
・警告色で身を守る!
【COLUMN】 日本で注意しなければいけないのは?
■不思議で多様な生殖能力の獲得
・大量にクローンをつくる!
・精子を交換する!
・性転換する魚
・オスが妊娠する!?
・よりよい生殖地を選ぶ
【COLUMN】 食べられても生き残るウナギの稚魚
【COLUMN】 生物は学習するのか?
Chapter 5 多様性はなぜ必要か
■始まっている⁉ 6回目の大量絶滅期
・人類の存在が絶滅のスピードを加速している⁉
・爆発的なヒトの増加
・人類による地球温暖化への影響
【COLUMN】 海面上昇によって大きく変わる世界の海岸線
■深刻な森林破壊
・森林の減少
・森林の減少を加速させる大規模火災
■干潟の消失
■急増している絶滅危惧種
【COLUMN】 ホッキョクグマは2100年までにほぼ絶滅する⁉
■絶滅のドミノ倒しとボトルネック効果
・生物の共生関係
・人間も共生関係なしでは存在しない!
・すべての生物は食物連鎖の中に存在する
【COLUMN】 ボトルネック効果ーー生物種絶滅のキーワード
■人類が滅ぼした動物たち
・代表的な絶滅種【世界編】
【COLUMN】 危惧される南米大陸の大量絶滅
・代表的な絶滅種【日本編】
【COLUMN】 マンモスは人類が滅ぼしたのか⁉
Chapter 6 ウイルスとの共存
■新型コロナウイルスからの警告
・膨大なウイルスを保有するコウモリ
・コウモリはなぜウイルスに感染しないのか?
・COVID-19は自然界からヒトへの警鐘だ
■COVID-19の変異株は強毒化したのか?
・コピーミスにより遺伝情報が変化する
・次々と出現している変異株
■感染症と人類の戦い
・天然痘ワクチンの開発
・「黒死病」と恐れられたペスト
・新型コロナとそっくり⁉ スペイン風邪の大流行
・日本人の半数近くがスペイン風邪に感染した
・「コレラ・パンデミック」も継続中
■人獣共通の感染症もある
・世界には200種類以上のズノーシスがある
・身近な動物も病原体を持っている
■メッセンジャーRNAワクチンとは?
・日本では3種類のワクチンを使用
・ワクチンは他にもいろいろな種類がある
・なぜmRNAワクチンは短期間で開発されたのか?
【COLUMN】 mRNAワクチン製造に日本企業が貢献
・mRNAワクチンがはたらくメカニズム
■ウイルスと共存してヒトは進化した
・ヒトゲノムの8%はウイルス由来だった!
・進化を加速するウイルス
・生命誕生のキーを握っているウイルス由来の遺伝子配列
【COLUMN】 胎盤を持たないカモノハシ
・健康な人の体内にも常在するウイルス
【COLUMN】 ヒトゲノムの完全解読に成功
Chapter 7 生物はなぜ死ぬのか
■生物のいろいろな死に方
・生き残るための進化
・大きさで異なる生物の寿命
・寿命という死に方はない⁉
■不可逆的な細胞の老化
・老化はいつ起こるのか?
・細胞は自殺する⁉
■DNA複製のメカニズム
・DNA複製の2つの弱点
・テロメアを伸長させる酵素がある⁉
【COLUMN】 免疫や細胞の老化が、がん化のリスクを抑えている
■長寿「ハダカデバネズミ」の生き方
・省エネ体質が長寿の秘訣
・「真社会性」を取る生き物
・理想的なピンピンコロリ
■性別を決めるY遺伝子が危ない!
・有性生殖と無性生殖の違い
・ヒトの染色体と減数分裂
・性別を決定しているのはY遺伝子
・少しずつ減っているY染色体性決定領域遺伝子
・相同組み換えとは?
・この世から男は消えてしまうのか
■ヒトはコンピュータと共存できるのか?
・ヒトはメタバース(仮想空間)で生きるのか⁉
・AIとどうつき合えばいいのか
■未来に生き残る生物は?
・鳥類は勝ち組
・恐るべきクマムシ
・ショッキングな近未来のヒトの姿
・人類は宇宙で生き延びる⁉