内容紹介
”学んで時にこれを習う,また喜ばしからずや。友あり遠方より来る,また楽しからずや”という言葉で始まる≪論語≫は,かつて日本人の教養書として著名であった。厳しい自己完成の道を歩んだ孔子の説く”仁義礼智信”の徳は,人間らしさ,つまり相手の尊重にあった。こうした徳が失われつつある今日,孔子の不滅の思想を探る。
目次(内容と構成)
Ⅰ 孔子の横顔について
孔子をみる人の目
孔子の先祖たち
孔子の出産前後
孤児となった少年時代
十五歳で学問に志す
母を失う前後の青年時代
出国と帰国
Ⅱ 孔子の思想について
なぜ孔子を学ぶのか
個人生活への発言
家庭の倫理
国家社会の倫理
孔子をとりまく弟子群像――孔門の四科十哲について――
孔子の思想を伝える書物
Ⅲ 近代以降の試練に耐える孔子の思想
中国と西洋との接触
典礼問題おこる
フランス近代思想は、どう受け入れたか
現代哲学からの評価
現代中国における孔子の評価
年譜
参考文献
さくいん