内容紹介
哲学者でありながら微積分計算などを発見し,倫理学,法学,神学,自然学,歴史学,中国学などでも第一級の成果をあげたライプニッツ。着想の斬新さゆえに人々の無理解に晒されても,「一時間失うものは,人生を浪費する」という言葉のままに研究に身を捧げた。何よりも彼の生涯は自らに誠実に,そして単に天才とか万能人ではなく,成功には喜び,失敗には落胆する生身の実在としての七〇年だった。本書では人間ライプニッツの誠実さと自らの限界にまで至ろうとするかのような壮烈な仕事ぶりの,その緊張感と全体像を明らかにする。
目次(内容と構成)
まえがき
第Ⅰ部 ライプニッツの生涯
第一章 幼年期・少年期(一六四六~六一)
第二章 大学時代――ライプツィヒ、イエナ、アルトドルフ(一六六一~七二)
第三章 メインツ選帝候に仕える(一六六八~七二)
第四章 パリのライプニッツ(一六七二~七六)
第五章 ハノーファーに着任する(一六七六~九〇)
第六章 イタリア旅行後の勤務と学問(一六九〇~九〇)
第七章 ベルリンとハノーファーの間で(一六九八~一七〇五)
第八章 ロシア、ウィーン、イギリスへの期待と挫折(一七〇五~一四)
第九章 最後の日々(一七一四~一六)
第Ⅱ部 ライプニッツの思想
第一章 遺稿、研究史、ライプニッツにおける哲学思想と諸学
第二章 倫理学・普遍学
第三章 宗教思想と神学
第四章 法学
第五章 数学
[補遺] 計算機
第六章 自然学
[補遺] 鉱山技術開発
第七章 歴史学
第八章 中国史
第九章 倫理学
第一〇章 形而上学
第一一章 ライプニッツ―昨日・今日・明日
あとがき
年譜
参考文献
さくいん