内容紹介
フランス革命勃発時の財政総監ジャック=ネッケルの愛娘であるスタール夫人は,ロマン主義理論を確立した文学者として,『デルフォース』や『コリーヌ』でヨーロッパに大きな反響を巻き起こした小説家として知られる。激動のフランス革命期を生き抜き,皇帝ナポレオンと対立して追放の憂き目にあうが,自由を求めてモスクワを経てロンドンに亡命する。本書は,夫人の生涯と思想を,近年の活発なヨーロッパでの研究結果をふまえて,生き生きと描き出した,日本初の著作である。
目次(内容と構成)
はじめに
Ⅰ スタール夫人の生涯
サロンの少女
結婚、そして革命
ナポレオンの台頭
亡命の旅路
Ⅱ スタール夫人の思想
革命を乗り越えるために
ロマン主義理論の形成
旅する肖像力
自由を求めて
スタール夫人の現在
あとがき
年譜
参考文献
さくいん