一般書籍

新装版 人と思想 171

ヘルダリーン

著者・編者 小磯 仁
判型 新書
ページ数 248ページ
定価(税込) 1,320円
ISBNコード 978-4-389-42171-7
発行年月日 2016/4/25

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内容紹介

ヘルダリーン,我々は彼を何と名づけたらよいのか?ハイデガーの言う「詩人の詩人」が不十分なのではない。しかし彼の詩作世界のあまりの切実さと巨大さが,独り屹立しながら現代へと飛翔した。人間のどんな権威も彼を狂気へと追い込みはしても,詩人存在そのものを破壊しつくすことはできなかった。また,もし彼の愛を言うなら,精神の病のさなかでも,死者となった一女性を最後まで記憶しつづけようとした勇気,そして驚嘆に値する故郷世界を来たるべき時代を幻視しつつ,ひとつの普遍として愛する全自然の中に創造した,その勇気を指摘すれば足りる。

目次(内容と構成)

はじめに
序説 ヘルダリーンと現代
Ⅰ 詩人としての出発を前に
   幼少年期時代
   テュービンゲン時代
Ⅱ 詩人独立をめざして
   家庭教師として
   大きな希望と挫折 ――ディオ-ティマへの愛
Ⅲ 新しい詩作の開始
   故郷と詩作と
Ⅳ 故郷から異国という故郷に
   再び家庭教師として
   寄食者として
Ⅴ 最後期のヘルダリーン
  ツィンマー家の下宿人として
あとがき
年譜
参考文献
さくいん