内容紹介
ラーマクリシュナは,一九世紀を生きたインドの聖者としてよく知られている。彼の豊富な神秘体験からほとばしりだした言葉は,神を求める多くの人々の心をとらえて離さない。すべての宗教はただ一つの永遠の宗教の諸形態だとし,宗派,教派を越えて人々の精神(霊性)の向上に寄与しようとする。彼の教えが醸し出している「やさしさ」や「思い」は,インドの思想的伝統を基盤としながらも,時空を越えて多様な価値観の中で生きている現代の私たちを,「前進しなさい」と常に励まし,勇気づけてくれる。そのラーマクリシュナの全貌に迫る。
目次(内容と構成)
はしがき
序章 ラーマクリシュナとその時代
一、ラーマクリシュナについて
二、ラーマクリシュナの生きた時代
第1章 ラーマクリシュナの生涯
一、誕生
二、少年時代
三、カルカッタでの修業
四、神体験―カーリー・マー
五、修業時代
六、ラーマクリシュナ、人々を導く
七、ヴィヴェーカーナンダとの出会い
八、ラーマクリシュナ、永遠の旅立ち
九、サーラダー・デーヴィーについて
第2章 ラーマクリシュナの思想
Ⅰ インド思想とラーマクリシュナ
一、ヴェーダからウパニシャッドへ
二、バラモン教からヒンドゥー教へ
Ⅱ ラーマクリシュナの思想
一、ブラフマンと神
二、宗教について
三、神秘体験について
四、真理(神)への道
五、在家の人々への忠告―信仰と社会生活
六、自分について
七、聖者ラーマクリシュナ
あとがき
ラーマクリシュナ年譜
参考文献
さくいん