内容紹介
ジョルジュ= サンドは名門貴族の血をひく父と,パリ庶民の娘との間に生まれた多感な少女だった。一八歳で田舎貴族と結婚して二児をもうけるが,やがてその結婚生活は破綻し,彼女はパリに出て作家修業を始める。『アンディアナ』がベストセラーになったあと,サンドはロマン派の詩人ミュッセや作曲家ショパンとの恋愛などでパリの社交界を騒がせながら,次々と話題作を発表していった。激動する一九世紀をたくましく生き抜いた女流作家は死の直前まで執筆を続け,一〇五巻を数える著作と膨大な書簡を残したのである。
目次(内容と構成)
まえがき
Ⅰ 多感な少女から男爵夫人へ
オーロール=デュパン誕生
少女時代
結婚生活
Ⅱ 試行錯誤の年月
作家修業と『アンディアナ』
男装、そしてマリー=ドルヴァル
恋の遍歴と『レリア』
ミュッセとの恋
結婚生活の終わりと『モープラ』
Ⅲ 理想をめざして
ふたりの師
フランツ=リスト
マリー=ダグー、あるいはダニエル=ステルン
フレデリック=ショパン
ポーリーヌ=ヴィアルドと『コンスエロ』
子どもたち
二月革命
Ⅳ ノアンの奥方
田園小説
マンソーとの一五年間
劇作
フロベールとの友情
五〇代の作品
最晩年
文学史上の位置づけと日本におけるサンド
あとがき
年譜
参考文献
さくいん