内容紹介
神谷美恵子は,津田英学塾二年の時,初めてらいを病む人に接して大きな衝撃を受けた。自分がこの病者たちの犠牲において生かされていると感じ,この人たちに奉仕できる道に進みたいと考える。機が熟するのを待って医学を修め,40歳を過ぎてから愛生園の医師を勤め,多くのらい者を看取った。本人自身も重病を経験しながら,妻・母・医師・教師・文筆家として,常に謙虚に,苦難のなかにある人々と共に,真実を追求する一生を送った。美恵子の生涯を描きつつ,基となった思想を探る。
目次(内容と構成)
はしがき
序章
Ⅰ 生いたち
幼い日々
スイスでの日々
女学校時代
父と母
Ⅱ 負い目を胸に
思索の時
アメリカでの日々
東京女子医専時代
東大病院精神化医局員時代
Ⅲ 人生の本番
結婚まで
家庭と仕事と
文筆家として
教師として、医師として
Ⅳ 人間を超えるものへの信頼
内面の輝き
宗教について
病いと死
終章
あとがき
年譜
参考文献
さくいん