内容紹介
ティリッヒの超論理学(批判的現象学)は,『諸学の体系』では存在と思考を統合する精神によって存在の深みを表現するが,『宗教哲学』では精神はキリストの出来事と存在の深み(根源的意味)に分岐する。したがって,ティリッヒ神学は,キリスト教神学である限り,キリストの出来事を終極的基準とするが,イエスを抜きにして新存在と存在の深みにかかわる学問としても成立する。この存在の深み(同一性)とキリストの出来事(差異性)の同一性がティリッヒ神学の本質である。
目次(内容と構成)
ティリッヒについて――ティリッヒと私
Ⅰ ティリッヒの生涯
  第一章 夢みる楽園――本質(存在)
  第二章 混乱する世界――実存
  第三章 新しい大地――生
Ⅱ ティリッヒの思想――『組織神学』
  第一章 シェリング論
  第二章 『諸学の体系』
  第三章 宗教哲学
  第四章 組織神学序論
  第五章 理性と啓示
  第六章 存在と神
  第七章 神の実在性
  第八章 実在とキリスト
  第九章 キリストの実在性
  第一〇章 生と聖霊
  第一一章 歴史と神の国
あとがき
年譜
参考文献
さくいん
 
				 
		 
							
