内容紹介
ブロンテ姉妹は,イギリス女性作家のなかで,日本でもっとも親しまれてきた存在である。ブロンテ姉妹の特異な環境や悲劇的な人生を,私たちはともすると感傷や先入観をもって見がちである。本書は,保守的な一九世紀イギリス社会のなかで,悲惨ともいえる運命と闘いながら,女性の経済的,社会的,そして精神的自立をめざして生き,女性の自己表現のために書いた雄々しいブロンテ三姉妹の人生と作品に新しい光を当て直し,その思想的側面が浮かび上がるように配慮して書かれたものである。
目次(内容と構成)
まえがき
Ⅰ ブロンテ姉妹の生涯
一 子ども時代
二 幻想と現実
三 苦難の青春
四 作家への道
Ⅱ ブロンテ姉妹の作品と思想
一 『ジェイン=エア』
二 『嵐が丘』と詩
三 ブロンテ姉妹の宗教観
むすび
あとがき
年譜
参考文献
さくいん