内容紹介
リッターは,ドイツ政治史学の正統派に属する。マイネッケ亡きあと西ドイツ史学会の第一人者となり,国際歴史学界においても重きをなした。叙述家としても優れ,数々の政治家評伝においてその力量を示した。叙述にこそ歴史家の本分があるのである。さらに,ドイツ福音主義教会の指導者として,ナチスに対する抵抗運動に連座して苦難をなめた,現代ドイツの激動を経験した歴史家である。その該博な知識,強靭な精神,果敢な行動力に驚きの念を禁じ得ない。
目次(内容と構成)
まえがき
Ⅰ 生涯と業績
四生の経験
準備期間の業績……一九四五年まで
Ⅱ 権力と倫理
権力のデモニー
近代史における対立
Ⅲ ヒトラーへの抵抗
ドイツの抵抗運動
不滅のゲルデラー伝
フライブルク-クライスと『覚え書』
Ⅳ ドイツのミリタリズム
ドイツ史学とミリタリズム
政治と軍事の健全な関係
Ⅴ 二人の巨匠
リッターとマイネッケ
リッターの九通の書簡
Ⅵ リッター史学の方法と使命
リッター史学の方法と使命
政治教育者的な使命
年譜
参考文献
さくいん