内容紹介
一四世紀から二〇世紀の初めにかけての西アジアの歴史は、オスマン帝国の動きを中軸として展開された、といっても過言ではなかったが、従来のヨーロッパ中心の世界史の中で、トルコやイスラムの社会・文化は付け足しの感をまぬがれなかった。
本書は、イスラム帝国の支配者であるスレイマン大帝の人物と業績を通して、一六世紀の世界史のうち東洋と西洋をつなぐ中間帯の歴史の空白部をうめた画期的な書である。
目次(内容と構成)
はしがき
序章 イスラムの世界
Ⅰ 世界の帝王
オスマン帝国の出現
スレイマン時代の到来
大帝王の人間像
Ⅱ 世界制覇への夢
最初の試練
西方への触手
地中海における鉄と火
Ⅲ 世界のトルコへ
東進と南進と
最後の遠征
Ⅳ スレイマンの世界
トルコ帝国の内幕
イスタンブールの繁栄
オスマンの封土
スレイマンの追憶
むすび
年譜
参考文献
さくいん