内容紹介
十七世紀中ごろのヨーロッパは、全般的に危機の時代であった。それを代表するのがイギリスで勃発したピューリタン革命である。
国王の専制支配に抗して、国民は議会を中心にして立ちあがった。こうした激動の日々は、オリヴァ=クロムウェルをこの革命の指導者に鍛えあげた。
彼にひきいられ、「神の支配する国」の到来を信じて戦った「聖者の軍隊」が、イギリスや近代ヨーロッパに残したものは何であったろうか。
本書は、クロムウェルの思想と行動を通してそれを解明するものである。
目次(内容と構成)
プロローグ
Ⅰ 地方から中央へ―革命前のクロムウェル
嵐を前に
専制支配のもとで
Ⅱ 聖者の進軍―議会軍とクロムウェル
騎兵隊長クロムウェル
ニュー‐モデル軍の誕生
Ⅲ 革命の頂点―平等派とクロムウェル
軍隊と政治
第二次内乱から国王処刑へ
Ⅳ 議会軍総司令官―共和政とクロムウェル
共和政の成立
アイルランドとスコットランドの征服
共和政のたそがれ
Ⅴ ロード‐プロテクター―独裁者クロムウェル
指名議会の実験
剣の支配
エピローグ
あとがき
年譜
参考文献
さくいん