内容紹介
現代沖縄の自己認識は、近代沖縄の自己認識を前提にしてはじめて可能といえる。
なぜなら、伊波普猷の「沖縄学」が近代沖縄の自己認識の集約されたものだからである。
かれの三〇〇編余の論文と二〇冊を越える著書すべてが沖縄を対象とし、かれはひたすら沖縄を愛しつづけたが、敗戦の混乱のさ中に、脳溢血で急死した。
本書は、伊波普猷の学問的業績を読み取りつつ、近代沖縄史に深く立ち入って今日ある沖縄理解の入門書にしようとするものである。
目次(内容と構成)
序文
Ⅰ 伊波普猷の人間像
Ⅱ 伊波普猷の沖縄史像
Ⅲ 伊波普猷の歴史思想
付録1 冬子夫人のみた伊波普猷
付録2 伊波普猷試論―その歴史認識の検討を中心に―(金城正篤)
あとがき
「新訂版」あとがき
伊波普猷年譜
文献目録
さくいん