内容紹介
量子論の元祖プランクは,さほどポピュラーではないが,今日のハイテクたとえばレーザー技術は,プランク理論を抜きにしては成立しない。一九世紀末から二〇世紀初頭に構想された彼の学説が,量子論の端を開き新しい物理学を開拓した。彼は,両大戦期を含む約90年を,物理学者として,ナチスに精一杯抵抗を続ける廉直の学界リーダーとして,伝道旅行に情熱を傾ける宗教人として,誠実に生きた。本書は,彼の理論の現代的な意義,科学技術史の中での彼の足跡,論著と日本の思想界に与えた影響を,人間プランクに密着して描き出す。
目次(内容と構成)
まえがき
Ⅰ 現代ハイテク社会の中のプランク理論
Ⅱ 物理学史の中のプランク
Ⅲ 人間マックス=プランク
Ⅳ 日本学術史の中のプランク
あとがき
年譜
文献
さくいん