内容紹介
バルトが正面から取り組んだ問題は,神をなおざりにした理想主義の哲学と自由神学が,悪の力の前にもろくも崩壊するという事実であった。そしてわれわれが現在,直面している問題は,神の恵みなしでも生きていけると思い上がった現代人も家庭崩壊や核軍備という問題を抱えて,自己崩壊の危機にさらされているという事実である。ところが,これらすべてに問題を解決する道はキリストの福音の中に示されていると,バルトは主張するのである。
目次(内容と構成)
カール=バルトについて
Ⅰ バルトの生涯
弁証法神学への道
神学方法論への確立
大著『教会教義学』に取り組みつつ
『教会教養学』の途上で
Ⅱ バルトの思想 ――『教会教義学』
歴史と神学
逆転の歴史
神の言葉
教会と神学
聖書
神の認識
神の現実性
神の選び
創造と人間
和解
キリスト
聖霊
あとがき
年譜
参考文献
さくいん