内容紹介
平塚らいてうの八五年の足跡を見ると,さながら近代女性誌を眺める思いである。長い封建の帳に閉じこめられていた日本の女たちは,明治の末年に出現した「青鞜」によって,まばゆい青春の輝きをわがものとしたのである。「青鞜」の盟主らいてうが,その出発点から高らかにかかげた婦人解放の炬火は,今日に生きる女性たちの道しるべとして,今なお光を失ってはいない。この先駆的な女性の人と思想から,今日私たちが学ぶべきものは実に多いのである。
目次(内容と構成)
平塚らいてうについて
Ⅰ 自我の形成期
幼年時代
少女時代
青春時代
Ⅱ わが道への出発
塩原事件
Ⅲ 「青鞜」時代
「青鞜」の誕生
「新しい女」のルーツ
恋愛から共同世活へ
「青鞜」の終焉
Ⅳ 母性保護論争と新婦人協会
母性の苦悩からの出発
新婦人協会の活動
Ⅴ 平和と民主主義を求めて
新しいいぶきの中で
あとがき
年譜
参考文献
さくいん