内容紹介
有名なルネサンス学者E.R.クルティウスの名著『ヨーロッパ文学とラテン中世』の中に,次のようなT.S.エリオットのことばがある。「もし古典作品や古典作家が本当に価値ある理想であるなら,ダンテの中世的な精神に十分現れている普遍性や広大性を示すことができなくてはならない。なぜならば,『神曲』の中に近代ヨーロッパ語で書かれた古典を発見するから」と。シェイクスピアもゲーテも十分研究されている日本では,今度はダンテを研究すべきである。
目次(内容と構成)
はじめに
地図
Ⅰ ダンテの生涯
郷愁のダンテ
Ⅱ 放浪の旅路の詩
『神曲』の中のイタリア
Ⅲ ダンテとローマ教皇
教皇への敬意と批判
Ⅳ ダンテの著作
詩人として、思想家として
Ⅴダンテと自然科学
中世からルネサンスへ
あとがき
年譜
参考文献
さくいん