一般書籍

新装版 人と思想 51

幸徳秋水

著者・編者 絲屋 寿雄
判型 新書
ページ数 232ページ
定価(税込) 1,100円
ISBNコード 978-4-389-42051-2
発行年月日 2015/9/10

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内容紹介

予は如何にして社会主義者となりし乎 境遇と読書の二なり,境遇は土佐に生れて幼より自由平等説に心酔せし事,維新後一家親戚の家運衰ふるを見て同情に堪へざりし事自身の学資なきことの口惜しくて運命の不公を感ぜし事,読書にては孟子,欧州の革命史,兆民先生の三酔人経綸問答,ヘンリーヂョージの『社会問題』及『進歩と貧窮』是れ予の熱心なる民主主義となり且つ社会問題に対し深き興味を有するに至れる因縁なり。(幸徳秋水)

目次(内容と構成)

はしがき
第一章 幸徳の少年時代
   出生と幸徳の家庭
   小学校時代
   自由民権運動の影響
第二章 中江兆民の門下として
   兆民を継ぐもの
   憲法発布と兆民
   兆民の唯物論と秋水
第三章 新聞記者時代 ――自由党左派から社会主義へ
   『自由新聞』にはいる
   日清戦争と日本資本主義
   社会主義への入門
   『万朝報』にはいる
   社会民主党の結党
   田中正造の直訴文を草する
   中江兆民の死
第四章 幸徳の社会主義思想 ――明治思想史上における位置
   明治思想史の上での幸徳の位置
   『二十世紀の怪物帝国主義』
    「社会主義の根底」など
   『社会主義神髄』
第五章 日露戦争における平民社の非戦運動と幸徳
   日露戦争と非戦論の戦い
   平民社の創立と週刊『平民新聞』の創刊
   戦争否認の宣言
   「露国社会党に与うるの書」
   筆禍事件から『平民新聞』廃刊へ
第六章 日本社会運動の方向転換と幸徳の「直接行動論」
   入獄・平民社のの解散
   アメリカへの亡命
   「余が思想の変化」
第七章 社会主義陣営の分裂と大逆事件・幸徳の処刑
   社会主義陣営の分裂
   いわゆる「大逆事件」の真相
   幸徳の送局と事件のフレーム-アップ
   獄中における幸徳
むすび
参考文献
年譜