一般書籍

「データ+地図」で読み解く地域のすがた 日本あっちこっち

著者・編者 加藤 一誠/河原 典史 監修・執筆 飯塚 公藤/河原 和之 編集・執筆
判型 A4
ページ数 144ページ
定価(税込) 2,530円
ISBNコード 978-4-389-22588-9
発行年月日 2021/08/25

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内容紹介

2022年から高等学校の「地理総合」が始まります。地理は記憶の勝負と割り切る方も少なくないでしょう。それが受験では奏功したかもしれません。けれども、地理的現象には原因や背景があり、歴史や経済をはじめとする社会的要因に影響を受けながら人の暮らしが成り立っています。
 そこで、本書では地図や統計の見方を解説し、それらを根拠に日本各地の事例を解説しています。記述は地理学を専門としない読者を念頭に置き、その分、歴史や経済という隣接分野の考え方も学べるよう工夫しました。くわえて、地理情報システムの活用も求められており、授業担当者にはこれが難関になると予想されます。そこでGISを巻頭に置き、GISのプロ飯塚公藤氏に地域経済分析システム(RESAS)や無料GISソフト(MANDARA)を使った統計や地図の作成方法を解説していただきました。
 なお、本書の源流は、一般財団法人 日本経済教育センター(現一般社団法人日本経済教育センター)の「経済地理教材検討委員会」にあります。河原典史、河原和之、加藤一誠の3名がメンバーでしたが、センターの鈴木孝治氏が事務局として参加され、委員会は足かけ5年にわたって続きました。成果は「グローバル社会を生き抜くために」と「マジで知りたい 日本あっちこっち」という教材パンフとなりました。本書とあわせて教材としてお使いいただければ望外の喜びです。

目次(内容と構成)

もくじ
はじめに
GISを知って活用しよう
1 GPSとGISの違い
2 身近なGIS地図の事例:
 事例1 地理院地図(電子国土Web)の利用(1)~(2)
 Web GISの紹介
 事例2 RESAS(リーサス)を使ってみよう(1)~(2)
 事例3 時系列地形図閲覧サイト(今昔マップon the web)の利用
3 GIS地図で何ができるか、 GISの表現、地図からさまざまなことを読み取ろう
 どんなことが読み 取れるのか
4 GIS地図はどのようにつくるのか GIS ソフトを使って容易に地図が描ける(1)~(3)
 MANDARAを使ってみよう!世界のGDPを「カルトグラム」でチェック

日本の素顔を地図で読む

九州・沖縄 地方
1 沖縄と観光産業
 考えてみよう 地理的条件を活かした貿易(沖縄県)
2 離島のキリスト教会群
3 九州は「ひとつ」か「ひとつひとつ」か?

中国・四国 地方
1 島根県邑南町のまちづくり
 考えてみよう “つまもの”で活性化する
 限界集落(徳島県上勝町)
 考えてみよう 「鰹乃國」の地域おこし(高知県中土佐町)
2 島国・四国と本州
3 鳥取砂丘と鳥取県

近畿 地方
1 琵琶湖の沖島から見えるもの
 考えてみよう 重要文化的景観のまち
2 飛び地にある北山村
 考えてみよう 北山村の筏流し(和歌山県)
3 重くてかさばる産物の生産と内航海運

中部 地方
1 高原野菜の作付け強化が生産を拡大
2 企業城下町としての豊田市
 考えてみよう 北前船と富山の薬(富山県)
3 ゆるキャラ「へしこちゃん」が生まれるとき 

関東 地方
1 都心回帰と効率性
 考えてみよう 都心回帰(東京都)
2 関東地方の河川の治水と利水
 考えてみよう 「地理写真」を撮ってみよう(神奈川県)
3 工業の発展と海運・港湾
 考えてみよう ヘッドランド(茨城県鹿島灘海岸)

東北 地方
1 福島空港と防災、減災
2 酒田と鶴岡
 考えてみよう 久保田駅から望む秋田駅(秋田県)

北海道 地方
1 北海道の道東地域に見る観光の質的変化
 考えてみよう ニセコの地方再生(北海道ニセコ町)
2 都市の栄枯盛衰 炭鉱都市夕張
3 工業の発展と海運・港湾の役割

巻末データ
あとがき