内容紹介
煩わしいことの多いこの世の中を克服して,スケール大きく,真に自由な世界に生きるには,どうしたらいいのか。また,どうしたら最も理想的な政治社会が作れるのか。そのことを一貫して考え続けたものが『荘子』である。『荘子』はやがて中国仏教の代表をなす禅を生んだ。『荘子』の知恵と禅の知恵との間には,共通するものが多い。『荘子』的世界をわかりやすく解明し,前途の関連を明確に論ずる。
目次(内容と構成)
はしがき
序論
Ⅰ 荘周と『荘子』
荘周という人物
『荘子』という書物
『荘子』の特色
Ⅱ 『荘子』の思想
認識論
人生論
政治論
儒家批判
『荘子』の思想基盤
Ⅲ 『荘子』の影響
不老不死と道教
清談と『荘子』
禅と『荘子』
文学と『荘子』
あとがき
参考文献
年表
索引