内容紹介
サルトルは現代フランスを代表する哲学者であり,作家であり,劇作家,評論家でもある。彼は冷厳な実存主義者として,人間の存在は「無」であるが故に可能性を持つのであるという立場をとり,作品の中でも神や俗人も含めて「無」の入り込む余地のない物的存在を認め,不条理の哲学をあらゆる行動の中で示した。
目次(内容と構成)
Ⅰ サルトルという人
サルトルとボーヴォワール
サルトルの歩んできたみち
Ⅱ サルトルの思想
明晰なる無償性
哲学的私生児
無神論的実存主義
保留された自由
即自存在と対自存在
待機
演技(他者の前での物化)
束縛の文学
客体化された自由
変貌するサルトル
自由の化石
客体への責任
集団となった自由
『弁証法的理性批判』
サルトルの実存主義
あとがき
年譜
参考文献
さくいん